本日木曜日はちょっとした撮影でございました。
テーマは色々とあったのですが、結局一番メインとなったのは
「スタスト」「ナスリグスタスト」について。
というあたりでした。
この冬非常によく釣れているナスリグスタスト。
そもそも
「スタスト」とはなんぞやということについて書きますが、
スタストとは、「スタッガーのミドスト」 からきた呼び名であり、オカッパリでの使用がスタート。
元祖は●スタッガーオリジナル5インチ & ●リューギのウェイテッドピアス4/0-1.8g
の組み合わせを、ベイトタックルでミドストするという釣りから来ております。
忘れてはならないのが、元々の発案者。
ご存知釣具のイシグロ西春店のカリスマ(変態:釣りが上手過ぎる意味で。)スタッフ、加藤さん。
この方が春の琵琶湖オカッパリでスタストをはじめ、そして広め、同店スタッフやお客様と釣りまくっていたのが始まりであります。
オリジナル5インチの使用の場合は、MHロッドに16ポンドフロロというセッティングを基準にやっていた加藤さん。
このリグを使用して、リップラップやウィードに当てては躱しながらトントントントン引いてくるような使い方。
もちろん物にコンタクトさせずに完全中層(ミッド)を引き、食い上げさせるという使い方も。
なぜピンテールではなく、スタッガーなのかということに関しては
加藤さんがスタッガーがある意味「簡単には動かない」ワームだからということに注目し、動かす時に発生する「っブルン」というテール動き(この「っ」が大事)を連続で発生させることにより移動距離を抑えつつも、波動を出し中層やボトムをロールさせながら引いてこれるから。
という答え。
あまりに釣りが上手いというか、視点が違いすぎて聞いた当初は全く理解できなかったのですが、確かにこのワーム(例えばスタ3)がヘビダンで釣れる理由も似たようなところがあり、ようやく意味を理解し私もちょこちょこと使わせていただくようになりました。
何よりは加藤さん本人と、イシグロスタッフの方々、そしてお客様が異様に釣っていたことに 「まじで?」 と感化されたからです(笑
その後、通常のベイトタックルを使った5インチスタストだけでなく、3.5インチ & ウェイテッドピアス3/0-0.9gを使用したスピニングタックルを使ったスタスト「スピンスタスト」も、タフになった秋のフィールドで加藤さんの手により誕生し、ますますスタストの幅が広がっていきました。

ところがあろうことか、何処かのお野菜がいつの間にか自身の釣りに取り入れた挙句、ブログ上には「スタスト」のスの字もなく、「流行りリグ」と名付け、売名に走ったことで事態は急変します。
常々お世話になっているお店の(それも要となるような)スタッフさんのアイデア・そして功績を「丸パクリ」しているとも捉えられかねない極めて悪質な売名手法をとっていたことに対して注意(笑
まあ、こうした悪事を聞きつけた発案者本人が、当人ガイドに乗り込み スタストとはなんぞや というあたりを当人にしっかり指導していただいたようで、
当人もガイドパターンに「スタスト」として取り入れ、その後スタストはボート用にアレンジを加えられることになります。
で、生まれたのが
今現在ナスリグと呼んでいる、スタスト TGグレネードクイックチェンジャーを組み合わせたリグ。
”おい永野、今度はアレンジしたから自分の名前付けてもいいだろ?”
と、いうような態度に、、まあ見えないこともありません。
アイとシンカーの間にクイックチェンジャー(1.8g~3.5g)を噛ませるだけという至って単純なチューニングではありますが、確かにウェイトアップしたことによりボート上、及び水深のある場所でも使いやすくなったことは事実で、なかなか釣り難いこの冬に異常に釣れており、かく言う私自身もその釣果の恩恵にあやかっている一人のガイドであります。
今の時期のメインはスタッガーオリジナル3.5インチで、
■ウェイテッドピアス3/0-0.9g に クイックチェンジャー3.5g
上のセットが無い場合は
■ヘビーウェイテッドピアス3/0-1.8gにクイックチェンジャー1.8~2.5g。
というトータルのシンカーウェイトが3.6g~5g前後に調整するあたりで、セッティングは落ち着いています。
私もこの組み合わせを使わせてもらいながら
ノリが良いようにもう少し細軸のフックや自分の好きなフックを使えないか、
ということで色々とイジっては試しの繰り返し。
上のフックがもし手持ちに無い場合でも、使えるようなリグにする為即席で作ってみたのが
これ。
フックはフッキングマスターLtd ヘビークラス3/0
これに、クイックチェンジャー3.5g、もしくは3.5gのフリーリグリグシンカーを針先から通し
その後、ワームストッパーをこれまた針先から刺し、シンカーをアイ方向に追いやります。
今回はたまたまノガレスのワームストッパー(LL)を使っていますが、テキサスシンカー とフックの間に入れるクッションゴムや、スピナーベイトのトレーラーフックを固定するようなゴムでもOK。ゴムはフックに差したときに手で動かさないと動かないくらいちょっとキツめのサイズがオススメ。 ゴムが動いたらシンカーも動いてしまうので。
このシステムは気軽に手に入るもので自作はできるのですが、ワームへのセットがまあまあ面倒臭く、、、、
一度通常通りに差し、
抜きます。(ここで穴を作る。)
その後、開けた穴に対して、ワームの腹面より、フックのアイから刺します。
あとは通常のオフセットフックを刺すように、セットすればOK。
針先は始めから出すか、本当に薄皮一枚くらいにしておくがこの時期はマスト。
で、なければ
「甘噛みバイトがのらんばい」
ということになりかねません。
フリーリグシンカーを使うときはあらかじめシンカーを先にセットしなければいけませんが、
クイックチェンジャーだと後付けできる上、ウェイト変更もできる為ベストかと思います。
が!!!!
もうお察しの方もいらっしゃるかもしれませんが、私の自作のモノは好きなフックは使えますが致命的な欠点が。
ワームを付け替える、交換する場合、一度ラインを切らないといけないのですよね。。。。。
そんなにストレスになるほど壊れることもないので、今のこのフックをメインに使っているのですが
こうしたウェイテッドピアスのようなコイル式のものが抜群に楽ではあります。しかしコイルはコイルで弱点も、、、、
と、いうわけでこのリグ用専用というか使いやすいフックを製作中です。。。。良い物ができればお披露目できるかもしれません。
ちなみにこのナスリグ。
ジカリグやパンチショット等と何が違うの?と聞かれることがありますが
これが決定的に違います。
一言で言えば
「変化は拾うが、ゴミ拾わん」
ということです。
ジカリグ系だと、基本前傾姿勢でヘッドがボトムにタッチしています。
確かに引っかかりも感じますが、ラインを引っ張ったときに、ワームの頭でゴミやカスウィードを拾ってしまいます。
ところが
ナスリグの場合、ボトムのウィードや変化を腹部のシンカーで拾いながらも、ワームヘッドは引っ張ると上方向に逃げる為ゴミやウィードをすくいにくいのです。
よってシンカーにゴミがかかることは合っても、ワームのヘッドでゴミやカスウィードを拾うことが無い訳です。
これが、ナスリグのメリットで、ジカリグ系の一番大きな違いになります。
今現在の琵琶湖はご存知のようにウィードがほとんどありません。
これまでいかにウィードをストレスなく躱すか、すり抜けるか、ということが重視されてきましたが、
これからは少なくなったウィードやストラクチャーにいかにリグをコンタクトさせ、引っかけるか(スタックさせるか)が重要なカギとなります。
そうしながら引っかかるもの(ストラクチャー)を探していくのです。
「スナッグレス」から、「スタック」への優先順位の変化。
今年の琵琶湖はきっとそれが顕著になるでしょう。
そうした意味ではよりスタック感をだせる「ナスリグのスタスト」は今年の琵琶湖で活躍するリグになると思われます。
さて、ここからはそのナスリグのスタストタックルの話になりますが
ベイトなのか、スピニングなのか。
このスタストのアクションはロッドを下げ、ラインをはじきながら
「トントントントンヒノノニトン」
で、ボトムから浮かせず、リグをゆすりながらボトムを這わせていくというもの。
つまり写真のような態勢で、ロッドを「下げて横捌き」となるわけで
そうした意味ではより重心の低いスピニングタックルの方が楽ですし、やりやすいです。
ネコリグをゆるく、ゆすりながら引いてくるような感覚と似ています。アクションはひたすらに一定リズムで止めない方が良いです。
何かに引っかかれば、ロッドを止めて聴く。
魚でなければゆすって外して、アクション続行です。
この場合、MACCAであれば 青MACCAの64L
もしくは、 赤MACCAの69Lなど、少し張りのあるモデルに、5ポンドフロロが使いやすいです。
ベイトの場合だと、ベイトフィネスがオススメで、
僕は青MACCA66MLSTにアブソルート8ポンドのセッティング。
ラインが細い方が圧倒的に食いが良いので、細いラインを使う為にベイトでも柔らかいロッド=ベイトフィネス。となります。
ちなみに、スピニングタックルでの69Lはレンタルロッドとして活躍しており、
最近もこのロッドを借りたゲストさんは見事に釣っております(汗
割とロッドを選ばないタイプの釣りではありますが個人的には69Lが相性が良さそうです。
長々と書きましたが、これがナスリグスタスト。
ナスリグ=リグ名で
スタスト=釣り方
の表現で使っております。
とくにウィードのまだない、冬~早春はキーになるリグです。
気が向いたら、試してみてください。