ここ2、3年ですが冬の定番パターンであるシーバスジギングが不調である代わりに、冬でもオープンエリアでのキャスティングで狙えるようになった東京湾のシーバス。キャスティングのシーズンが長くなることで、東京湾ではミノーの出番が1年を通して格段に多くなってきています。またベイトの量も多くなっていて、サワラやイナダが毎年のように湾奧まで入ってくるようになったことも、出番が多くなった大きな要因です。
個人的に東京湾の定番プラグになったHUミノー111Sですが、ちょうど去年の今時期にHUミノー111Sスエピカピカイワシと、スエキンキライワシをあーじゃないこーじゃないと作っていたことを思い出しました。という事で、僕のオリジナルカラースエピカピカイワシと、スエキンキライワシが出来た時の話しでも書いてみようかなと思います。
と言っても色だけの話ですし、色についてはもうすでに以前お伝えしている部分がありますので、出来るまでのエピソード的な話を書いてみたいと思います。
→HU-MINNOW ソルトバージョン111Sが発売します!今回はスエピカピカイワシのご紹介!
→HU-MINNOW ソルトバージョン111Sが発売します!今回はスエキンキライワシのご紹介!
まずは、永野さんプロデュース HUミノー111SP の誕生から話しが始まります。
琵琶湖大人気ガイドの永野さんが初めてプロデュースするプラグという事もあり、とてつもない人気で当時スタッフにも十分な数が行きわたらないという状況だったと記憶しているHUミノー111SP。
僕のもとには4本届いて、早速ボートシーバスでテストしに行きました。元々発売前の永野さんの商品説明を聞いて、間違いなくシーバスが釣れるルアーだと思っていたので、それを確かめたくて仕方がありませんでした。
結果はというと
衝撃的に釣れたのを今でも覚えています。バラした話なんてしてもしょうがないんですが、ネットにまで一旦入って、デカすぎて持ち上げられずもたもたしてると、ネットの中でエラ洗いしてジャンプして出て行ったあいつは今でも思い出すくらいデカかったです。90はあったと思うんだよなぁ。
マジで自己記録級の魚が釣れたのも相まって、これはヤバいとひとまず釣果をブログに書くと、吉田さんからソルトで使えるオリジナルカラーを作ってほしいとすぐ電話が来ました。
その時のブログです。この時は遠慮して85って書いてありますね(笑)→HUミノー111SPでボートシーバス!!穴撃ち編
絶対このミノーはシーバスが釣れると確信していたので、オリジナルカラーが欲しいというよりは、ソルトっぽいカラーは絶対欲しいと思っていました。ですので吉田さんの電話には即答で、『すぐに考えます』と答えた気がします。
実は頭の中には、スエピカピカイワシもスエキンキライワシも、こんな感じの色って言うのは早い段階でイメージ出来てはいました。ただ、頭の中にある何となくの色を具現化して、作る人に伝えなくてはいけないところが実はルアーのカラー作りの難しさです。
例えばスエピカピカイワシでいえば、クリアベースでピンクヘッド、背中はピンクからのグラデーションでブルーにして、サイドはキャンディカラーのイワシ模様、お腹はチャートベリーでお願いしますって言えばそれだけなんですが、ピンクってどういうピンク?って話ですし、ピンクヘッドの濃さとか範囲とか絶対自分のイメージなんてそんな言葉だけじゃ伝わりません。
という事で絵と実物で伝えるのが一番です。僕には絵心が全くないので、奥さんの力を借ります。ウチの奥さんは職業柄illustratorが使えます。子供が生まれたばっかりで、子供が寝てる隙を見計らってあーだこーだ言いながらイメージ図を作ってもらいます。(後に乃村さんからそういうの卑怯!!と電話が来ます)
スエピカピカイワシのイメージ図です。
奥さんのお陰でイメージ図は超わかりやすいのが出来ました!!このことに限らず、僕は何から何まで奥さんに頼りっきりな生活が今でも続いております。
イメージ図が出来たら、次は色をちゃんと伝えなくてはいけません。色をちゃんと伝えるにはサンプルが必要です。つまりこのルアーのこの部分のピンクをここに!って伝えるのが一番なので、自分の思っている色が塗られたルアーが必要になって来ます。
意外と思ってる色のルアーってないもんだなと思いながら、釣具屋さんを結構はしごして、思う色のルアーを探します。各色最低1個のサンプルが必要ですので、サンプルはかなりの数になります。スエピカピカイワシとスエキンキライワシで各色サンプル5個ずつくらいかな?イメージ図と指示書を合わせて工場に送って、やっとオリジナルカラーが出来上がります。
ちなみにスエキンキライワシはこんな感じです。
で、届いたプロトタイプがこちら!!
凄い!!思った通りの出来です!!よかった!!
ひとまず自分のイメージ通りのカラーができた後は、イメージ通りに魚が釣れてくれるかの確認です。テストの模様については、また次回お伝えします。